慶應義塾大学商学部高田英亮研究会

活動内容

 週2回(月・木)のゼミの時間において、論文の輪読や講読・施策立案プロジェクト・統計演習を行い、流通論やマーケティング戦略論への学びを深めています。ここでは、高田英亮研究会の活動を

の4つのパートに分けて説明していきます。

本ゼミ前半パート

 まず、マーケティング戦略や流通チャネルに関する英語論文の輪読を行っています。輪読とは、英語論文をわかりやすく日本語に訳すことで、その論文の問題意識や仮説、分析手法、インプリケーションなどを丁寧に確認することです。次に、担当のゼミ生が輪読範囲のまとめをプレゼンし、ディスカッション・テーマを提示します。そしてグループに分かれて提示されたテーマについて議論します。

ディスカッション・テーマの例:

重要顧客(得意客)のシェアが高い企業はどのようにチャネルを選択しているか。また、企業の顧客志向の強さがチャネル戦略にどのような影響を与えるのか。

本ゼミ後半パート

 主にプロジェクト(グループワーク)に取り組みます。プロジェクトでは普段の研究会の活動で培った理論的アプローチや分析手法を活かし、企業のパフォーマンス向上や問題解決策を考えます。例えば、今年度の春学期はセブンイレブンをテーマにしたケースメソッドや、グローバル企業(AHKやウォルト・ディズニー・ジャパン)とのワークショッププロジェクトに取り組んでいます。

例えば........AHKプロジェクト

 AHKプロジェクトは在日ドイツ商工会議所とのワークショップです。ドイツ企業の抱えるマーケティング課題に対する施策を考え、企業の方に英語でプレゼンします。昨年度は、折り畳み式ベッドを扱うBtoB企業が日本で顧客を獲得するための施策について、約1か月かけて準備しました。日吉で行われた最終発表会では、AHKの方々などに向けプレゼンをして質疑応答をしたり、他大学のチームの発表を聞いたりすることができ、学びの多い時間となりました。

サブゼミ前半パート

 マーケティングやビジネスに関する日本語文献の講読を行っています。担当のゼミ生が講読範囲の解説とディスカッション・テーマの提示をし、その後議論します。最後には高田教授から解説やコメントがあります。

ディスカッション・テーマの例:

「スクリーニング」「シグナリング」「モニタリング」「インセンティブ」という概念・考え方を用いて、近年の日本における企業の成功事例・失敗事例について分析してみよう。

サブゼミ後半パート

 統計ソフト(Stata、R)を使ったデータ分析の実習を行います。4年生が3年生に教えるという体制がとられています。担当の4年生が分析手法の統計学的メカニズムやソフトの具体的な運用方法を講義します。3年生と4年生がペアになり、教え合いながら実習を進めていきます。加えて、教授と院生が巡回しているため、疑問点を気軽に聞けるような環境が整っています。パートの最後に演習問題にペア*で取り組みます。

ペア制度

 3年生と4年生でペアになって学習する制度があります。サブゼミ以外では3年生が作成した課題レポートに対して4年生がフィードバックを行います。課題レポートとは、指定された文献の重要なポイントを図や表を用いながらまとめるものです。文献の中で気になった用語やフレームワークを取り上げ、追加説明をし、最後には、A4サイズ3枚以上で作成したWord文書を提出します。